TCRジャパンシリーズ2020第5戦Saturday Seriesの決勝レースが、2020年12月5日、三重県の鈴鹿サーキットで開催されました。
前日に行われた予選では、オーバーオールはアウディ RS 3 LMSの#21 篠原拓朗選手がトップタイムをマークしてポールポジションを獲得。一方、ブロンズクラスでトップのホンダ シビックTCRの#34 下野璃央選手が、2番グリッドからスタートします。
朝から気持ちのいい快晴に恵まれた鈴鹿サーキットでは、午前10時55分、スタンディングスタートにより20分プラス1周の決勝レースが始まりました。レースはオープニングラップでまさかの大波乱が。#34 下野選手が2番グリッドから会心のスタートを決める一方、やや出遅れた#21 篠原選手を、2列目からスタートしたフォルクスワーゲン ゴルフGTIの#25 松本武士選手が1コーナーのアウトからオーバーテイクしようとした瞬間に、この2台が接触。後続のクプラ TCRの#19 HIROBON選手も巻き込まれ、#21 篠原選手と#19 HIROBON選手は1周目でマシンを止めて戦線から離脱。#25 松本選手も2周でレースを終えることになったのです。
1周目を終えて、トップはブロンズクラスの#34 下野選手。これをオーバーオールで戦うホンダ シビックTCRの#45 白坂卓也選手、そして、同#62 塩谷烈州選手が追います。後続のアクシデントを知らない#34 下野選手は、2分14秒のラップタイムで2位以下を引き離しにかかります。一方、2位争いは、2周目のS字コーナーで#62 塩谷選手が#45 白坂選手をとらえて2位に浮上。以後、#62 塩谷選手と#45 白坂選手の2位争いはファイナルラップまで続くことに。
その後方では、アウディ RS 3 LMSの#17 鈴木建自選手と、アルファロメオ ジュリエッタ ヴェローチェTCRの#73 大蔵峰樹選手によるブロンズクラスの3位争いが勃発。しかし、6周目、#73 大蔵選手が2コーナーで仕掛けようとした際にオーバーランし、総合7番手、クラス6番手まで順位を落とし、#17 鈴木選手の初表彰台獲得が見えてきました。
レースはそのままゴールを迎え、#34 下野選手は2位の#62 塩谷選手との差を13秒302まで広げ、オーバーオールでの初優勝を果たしました。3位は#45 白坂選手でした。また、#17 鈴木選手がブロンズクラスの3位でフィニッシュしています。ファステストラップは、アグレッシブなドライビングでスタンドを沸かせた#73 大蔵選手が獲得しました。
なお、オーバーオールのドライバーランキングは、1位の#21 篠原選手と2位の#25 松本選手が完走できず、ともにポイントを獲得せずに終ったことから、39点のポイント差をつけている#21 篠原選手が、最終戦を待たずにシリーズチャンピオンを決めました。
翌6日(日)にはSunday Series 2の決勝が開催されます。スタートは午前10時55分です。